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2006/09/11

トゥーワンて会社をネタにバザールモデルに基づく組織経営を考えてみる

仕事さぼっているときに見つけた面白い記事。
「リストラ組」が起こしたメガネ革命――第5回:「ノルマなしの経営」を支えるIT活用?ビジネス-トップ対談「逆境を勝ち抜く経営」(by ITジャーナリスト 上村孝樹):IT-PLUS

公開する費用がものすごく安いのがITですから。

我々は、情報公開ができるから、ものすごい競争力が持てるんです。公開する会社だからこそ、なんです。公開しない会社がITでどこまで合理化できるのだろうかというと、それは疑問です。

凝ったアクセス権を設定したがる秘密主義の会社とは全然違う。こういうことを言えるエライひとが居る会社は羨ましい。前に仕事で、アメリカの、日本の組織で部長に当たる立場の人間が、情報公開の仕組みに難癖付けていたことを思い出す。その仕組みはイントラネットに集めたアプリやデータなどのシステム情報を公開するものなのだが、彼曰くそもそも何で公開しなければならないのかが分からない、と。公開することで共通の知識基盤が出来るだけでも大きなメリットのはずだが、そういう発想は全く無いらしい。また協力会社などにも見えてしまうのが不安みたいだが、その公開された情報で何か出来るやつは、それ以前に何かやっているはず。ネットワークやサーバの設定なども、設計が適切に行われID管理などの運用がちゃんとされていれば、何の問題もないはず。どのサーバがどのIPだって分かっても、それだけで侵入できるわけではないし、侵入するスキルのあるやつなら公開される以前にどこかで穴を見つけて潜り込むだろう。

こういう議論はフリーソフトウェア/オープンソース以降の常識だと思うのだが、まだまだ旧来の、知識・情報の秘密主義に基づくセキュリティモデルに固執するひとが多いらしい。それで物事が回ればいいけど、大抵の場合は、ちゃんとした知識・情報の管理体制も作れず、また官僚主義に活動を邪魔されることで関係する人的リソースのモチベーションも下がって行き結果的に知識・情報が適切に蓄積されず、組織の能力や活力が低下して行くものだろう。

で、トゥーワンに戻ると、このような経営が成り立っているのはインタビューを受けている平本さんて人の存在に拠るものだろう。平本さんの特色は多分次のようなものだと読み取れる:
・現場レベルの仕事の実力が図抜けている
・経営のスキルがある、つまり組織としてどのような価値基準を設定しそれをどのように人事評価指標に落とし込むかが分かっている

その経営スキルに基づいて設定した基本経営原理が:
・上の地位(社長の方向)に行かなくても好待遇であり得る
・社長はただのお飾りで、余計なことはしない
という、トップダウンでなく、フラットな組織。フラットとはいえ大抵はそのフラットさをトップが規定するのだけど、この会社の社長は名目だけで、組織を規定する決定権は無い。その権利は、少なくとも組織規定の提案を行う権利は、社員誰にでもあるということになっている。これはやはり限りなくLinuxの開発などに見られる経営モデルに近い。社長というのはただの役割で、特別に大きな権利を持っているわけではない。
それで本当に組織が回るのか、っていうのは最終的には個人の才覚に行き着くものだと思われる。平本さん然り、Linus Torvalds然り。そのようなやり方で組織が回るような公正な場を設計出来る個人の能力が、結局は原初に存在しなければならないのではないか。

一つ分からないのは、じゃあもっと大きい、複雑な組織ではどうなるのか、ということ。メガネのような比較的単純な製品であれば開発、生産、販売などの全体を一人で把握することも出来るだろうけど、もっと複雑な製品(例えば自動車とか)の場合はどうなるんだろう? 組織を適当な単位に分割するのか? だとすると個別最適のダメ組織になるような。分からないな。。。

それから、話変わって別のところではトゥーワンはPOS使っていない、と。リアルタイムで経営指標が取れるっていうのがPOSのメリットとして喧伝されるところだけど、平本さんはそれよりも「社員の不正管理」こそがPOSの導入目的だとしているのが面白い。その説の妥当性はともかく、一般論の各種指標のリアルタイム把握論に話を戻して、もしもPOSで取っているような指標がリアルタイムで取る必要が無く月次なりで十分で、なおかつ集計などの情報処理の手間が人手でこなせる程度なのであれば、人手でやるという選択は一つの見識だろう。スピードの価値と手作業の工数・費用削減効果がIT化のメリットだけど、これらがIT導入のコストに見合わないのであれば無理にIT化する必要は全く無い。この点も分かっていない(としか思えない)人が多い(それに対してこの平本さんはITの本質を分かっているように思える)。

このIT導入に関する原則は、コストとメリットの単純な話のはずだけど、IT化の価値を闇雲に持ち上げて正常な議論や判断を行わせないようにしようというやり方が何故か変わらず跋扈し続けている。糞ベンダーや糞マスコミは氏ね。って感じだなあ。

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