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2007/05/27

SOAフォーラム2007

金曜やってた日経BP主催のセミナー。なにげに20062006秋に続いて3回連続参加。

総評としては期待外れというかそもそも期待値低いので予測通りというか。
ぼくは午前のセッションだけで帰ったので午後のは分からないけど、タイトルと概要から判断するに、セミナーの売り文句「実装段階を迎えた」に関わらず、相変わらず現実の、特にフルスコープの実装事例はほぼ無いのだろう。
が、客は非常に多くて午前のセッションはほぼ満員だったことから、このトピックに関心が非常に集まっていることは確か。

今回一番がっかりしたのは、講演資料を製本して配っていないところ。むしろそれだけを目当てに行ったのに。ガートナーのはサイトで配布、アクセンチュアのだけ入っていたが、1面4ページ両面印刷(当然白黒)というコスト削減っぷり。
実は資料は、午後もちょっと出たという会社のひとによると、セッションごとに配っていたらしい。前回までは一つにまとめたものが入場時に配られていたのだけど、何故やり方を変えたのだろう。コスト削減かセッション出席率向上が思い付くけど、もし後者なら2セッション同時進行で片方は絶対出れないというやり方を改めてからにして欲しい。

そういえば、ガートナー、IBM、アクセンチュアという午前の並びは1年前のと同じ。

去年今年とも一番トホホなのはIBM(IBCS)で今回はIBCS社長だけど、あんなのでいいのか。見た目通りに話も切れが無い。ビジネスの変化に対応…、みたいなありきたりのことを語っていたようだが、あんなトークであそこの製品やサービスを買っちゃうバカが本当にいるのかね。で、去年のは確か勢いだけで中身が無い感じで、ああいうのの下になると苦労するのだろうなと思った。えらい適当な印象批評だが…

ガートナーはさすがに現実とマーケティングメッセージの間の狙い方がうまい。でもちょっと笑ったのが、モデリングにおけるアプローチの話で、トップダウンアプローチ(ビジネスアーキテクチャー中心)、ボトムアップアプローチ(データアーキテクチャー中心)、ついでにアプリケーション統合みたいなアプリケーションアーキテクチャー中心のもあったかな、と紹介して、でも結局これらは全部やらなければダメです、と。いや、それはまあ正しいんだけど、じゃあ最初から「アプローチ」とかおためごかしを言わずに、BA、DA、AAどこから始めてもいいけど全部モデリングしなきゃだめだよ、お前らそんだけのやる気と能力あるの、とガツンと言うべきなんじゃないの。アプローチという表現はどこかに近道があるような印象を与えるけど、端的に言ってSOAに近道は無い。
あと、ついでにEA4レイヤーモデルでもう一つ触れられずに残っているテクノロジーアーキテクチャーについて。SOAには仮想化技術によるITインフラの有効活用(サービスの動的な自動配置によるサーバ稼働率の最適化、とか)なども入っていてAdaptive Computingみたいなことが言われていたりするけど、そこら辺どうなんだろ。というか、まあ、まだまだそれ以前の状態(そもそも配置するべきサービスが無いし、あとサービス動的配置のための技術仕様もまだ固まっていないのでは)なんだろうけど。

アクセンチュアのは去年の方が、SOAってこんなに大変なものなんです、というメッセージをちゃんと出していて参考になった。対して今年のは全く現実味が無い(一応事例紹介はしていたけど、薄い紹介だったからか「しみじみ」来ない)。これも、あれで「統括エグゼクティブ・パートナー」かあ、と。その役職が一体何なのかよく分からないけど、ただのパートナーより偉いんだろう。あそこもなんか役職がインフレ起こしているのかな、特に上の方。

と振り返ってみると、行ってないのだけど2005年のセミナーの元ガートナー、現在は知財方面で活躍中っぽい栗原潔さんの見解がいまだに妥当というか、ここから一歩も進んでいない。「つまり,SOAは「多くの人が正しいと理解していながら,今までなかなか実現できなかった概念」(栗原氏)なのである。」というのは全面的に正しくて、20年前のホストのシステムがぐちゃぐちゃなのは、20年以上前から存在する構造化分析設計実装をちゃんと行わなかったからだけど、構造化分析設計も相変わらずろくに出来ないままというかそもそも分析設計作業に適切なリソース(人、物=ツールとか、金=時間含め)を投入しない現状では、技術的なプラットフォームが変わるだけでアプリケーションやデータはホストと全く同じ状態になるのは火を見るより明らか。

というわけでガバナンスとモデリング(=分析設計)がSOAにおけるキーワードだとぼくは思うんだけど、今年のフォーラムでそれに触れていたっぽいのは富士通のセッションだけだが、概要読む限りそこからは組織・人の観点が抜けているように思える。サービスレポジトリとか導入しても、それを使うのは人間なわけで。現状彼ら・彼女らはサービスレポジトリに保管されるはずのモデル情報などには根本的に無頓着であるというのがぼくの観察だが、それを、再利用可能なモデルの蓄積あるいは既存モデルの再利用を促すよう彼ら・彼女らのマインドセットを変えて行きそれに合わせた組織や制度を整える必要がある。

栗原さんは「インテグレーション・コンピテンシ・センター(専門家集団)の確立」という形でこの点を示唆しているのは流石というか、むしろ逆にぼくの見解がこの頃栗原さんが書いていたSOA関連の記事に影響されているような気がしなくもない。

と、他人事のようにSOAの現状批評など書いている場合ではないんだけど。

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コメント

うちの会社もセミナーしょっちゅうやってたりしますが
そうやってみられちゃったりするんでしょうなぁ・・・

むつかしいよね。

来てくれる人全員を満足させるって。

投稿: chikage | 2007/05/27 15:35

>chikage-san
まあ貴社のような中小企業の単独セミナーと、日経BPみたいなところのセミナーはまたちょっと違うと思いますが(前者の方がスコープ絞り易いかな、と)、本質的なところは一緒ですね>「来てくれる人全員を満足させる」。
あとまあぼくは視点がひねくれているというか今回のセミナー参加の元々の動機が不純なので。。。

投稿: ルサンチMAN | 2007/05/27 23:57

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