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2007/11/01

FTE

以下完全に仕事の愚痴。FTEに関する確固たる定義や高度な議論ではないのであしからず。

FTEとはFull Time Equivalent(s)の略。作業工数などの算出のために使う概念あるいは単位。詳しくはWikipedia(英語版。日本語版には記事が無い)や@ITを参照。

なんでこれが問題となったかというと、或るサービスの質問票に工数を訊く項目があったのだが、それのローカル化というか日本語訳において一悶着あったのだった。

英語版ではテストに必要な「A. FTE(人日単位)」と「B. FTE辺りの平均期間」、というなんだか分かり難い訊き方。

日本語版では最初は「A. 人日」での工数と「B. テストに必要な期間」を書かせていた。FTEとかいう表現は使わず、日本の一般のIT業界人に馴染みの深い人日という工数を計る単位に意訳したわけだ。

どうも英語版作った人たちが欲しいのは人日単位の総工数(これをCとする)だけのようなので(つまりFTE・Aと平均期間・Bを掛けたもの)、総工数人日(C)と期間(A)を日単位で訊いて、必要ならそこから一日辺り平均工数を訊く、というのが一番シンプルで自然だろう、というのがぼくの結論だが、まあそんな意向は反映されず質問票の文言は下記の従業員数(A)と平均期間(B)なわけだが。

・おっさんX
さて、最初の問題児。まず最初の日本語版を誤訳とし、何故か「A. テストに関わる従業員数」と「B. 従業員当たり平均期間」という全くもって意味不明の日本語版第二版にしてしまった。

確かに最初の日本語訳だと、最初の人日のところ(A)に総工数(C)を記入してしまうという間違いが生じる可能性が無くも無い。ただそれはそうならないように記入のさせ方を工夫するか、むしろ逆に(上記ぼく案のように)期間と総工数(人日)を訊いて、期間辺り平均FTEを算出する、という流れにした方が自然だろう。

で、どうやらこのX、FTEをFull Time Employeeの略とずっと書いていたのだけど、どうやらマジもんでHeadcountとの区別が付けられていないらしい。吃驚。

例を出して議論しようとしたのだけど(結局自分が正しいものと完全に信じ込んでいて議論にならなかったのだけど)、そのとき、当該プロジェクトに稼働率0.5で働くひとが2人居る場合に、FTEは2である、と驚くべきことを言ってのけていた(ポルナレフAA略)。つか、話そうとしたら「もうこんな決まりきった議論したくねーんだよ」みたいな態度で実際そんな感じで言っていて、その後メールで「これが結論です」みたいなのが来ていて、そこにはっきり書かれていたのできっちり証拠がある。

で、つまり、例えば10日その状態で働いたとして、質問Aの回答が2で、Bが5、だそうな。ぼくはどう考えてもAが1でBが10だと思うんだけど(Aの内訳としてHCが2、稼働率0.5づつ)…

↑これ、間違っていたらマジで誰か指摘してもらいたい。通りすがり、とかステキなハンドルネームでいいので。

でも、そもそも英語版作った連中もなんかおかしくて、1FTE×稼働率50%とかいう意味不明なことを別の箇所で書いていたりする。ぼくのFTEという概念についての理解の下ではそのようなのは1HC×稼働率50%=0.5FTEとしか記述出来ないのだけど。

・おっさんY
さて、そんなやり取りをメールベースでしているときに、お客さんからはFTEで聞いておいてそれを自分で人日に変換しているとか書いてきたおっさんYが居る。

気になったのでそのロジックを尋ねたら、なにそんな当たり前のこと訊いてくんだよ、1FTE=1人月=20人日だろ、常考、みたいな返事を返してきた。つまり、もらった回答(in FTE)を20倍していたみたい。また吃驚。

FTEは期間単位辺りのマンパワーを測るための指標なので、例えば或る部署の年間人材計画を立てるために年間必要工数を見積もるときには恐らく1FTE=1年日になるはず。このとき、現在正社員が5人の部署だが7FTEの工数が必要だと見積もられた場合、残りの2FTEをどうにかする算段(新たに正社員を雇い入れる、派遣を使う、等)、またそのための予算(とりわけ来年度分の2人年分の確保)が必要になる。

ともあれFTE自体は人月でも人日でもないし、あるいは逆にそのいずれにもなり得る。それはFTEを考える単位期間による。はず…

まあそもそも基本的にプロジェクトのような定期的なもの(追記:定期的でなく、「有期的」の方が正しいか)はFTEという考え方を使うのでなくて人日あるいは人月で計るわなあ。上述の例のように、FTEを使うのが適当なのは月や年単位の定常業務である(日単位で計る定常業務の例としてサポート業務があるらしい)。その意味で最初の英語版が絶対的におかしいのではある。

それにしても、誰の釣りだったのか分からないが、そんな感じでよく釣れていた。こんなので一応有名なソフト会社でコンサルタント名乗っているなんて(しかもビジネスコンサルタントだよ。もはや「www」としか)。XもYもそもそも論理的思考能力がゼロで、全く議論にならない。XはFTEとHeadcountの違いが分からずFTEを考えるのにそのプロジェクトに対する稼働率は無関係であるとか言い張るし、Yは自分の狭い理解が絶対的なものであると思い込んでいるし。そういう意味で両方とも「おっさん」なのである。

そんなこんなで他にも色々アホらしいことばかりなので、もうこの会社は辞めたいのだった。あまりにもレベルが低くて驚くことばかりですわ。顧客満足度がいつも激しく低い理由が非常によく分かった。営業は製品の良さ(?)に寄り掛かって高飛車だし。この環境で自分の力でどうこうするという前向きな気持ちにはとてもなれない状況だわ。だってXとかYとか職位が上で(まあ恐らく40前後だから当然ではあるが)、したがって結構な給料もらっているはずだし。こっちが折れて巧妙に誘導しながらまともな成果を出してもらうように気を使って仕事をするなんてアホらしい(それをするのが優秀な会社員であるというのはそれなりに理解するが)。つか、まともな成果は出せないだろこいつら、と思う。それより付加価値の高い、お客さんの役に立つはずの作業に注力したいところ(純粋にそんな作業だけなんてあり得ないというのも百も承知)。

まあいずれにせよそんな理想的な環境なんて無いんだろうけど。でもITコンサルティングなら、最初に勤めたA社は全体的なマインドセットや能力の面でやり易かったように思う、というかそこなら今でもあるいは今こそそれなりに仕事出来るような気がする。

が、なんかたまたまLinkedInでコンタクトしてきた某競合他社のリクルーターと会って話をしてみたりしているのだった。このまま上手く行くといいのだが、入る前にちゃんと各種条件を確認しなければ(今の会社入るときに激しく失敗したので)。

ああそういえば、おっさんXは全角英数字を駆使するやつなのだった。やっぱりそういうやつはダメだね。

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コメント

(その)FTEをキーワードに飛んできた者です。
LinkedInでこの単語を見かけ、見たことのない略語だったので検索してみたところ辿り着きました。
あらためて記事(英文)を読み返したところ、筆者(日本人)が、まさにHeadcountの意味で書いているようでした(苦笑

実務的には、使い慣れない言葉はむやみに使わないほうがいいと思うんですが、コンサルティングの世界ではそうもいかないのかもしれませんね。

投稿: 通りすがり | 2010/03/28 23:20

なんかこのエントリはやたら人気でヒット数が多いんだけど、FTEに関する日本語資料があまり無いみたいだからしょうがないのか。

FTEは、コンサルティングで必要というより、人材計画などの実務で必要なのではないだろうか。けどまあFTE使うより、ヘッドカウントと人月(人日、人年)使う方が分かり易いと思うけど。FTEはより抽象的な概念なので。

投稿: ルサンチMAN | 2010/03/29 01:31

「コンサルティングの世界では」自分でもよく分かっていないような言葉をbuzz wordのように使うことも必要なのかな、という意味で書きました。
人月が適用可能な現場なら、FTEくらい抽象化しても実害は無さそうですし、なんとなくカッコ良さそうじゃないですか:->

投稿: 通りすがり | 2010/03/29 17:14

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