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2009/10/23

ノンコアvsコンテキスト

昨日に引き続いて、もう一つ最近気になる用語。コア/ノンコア切り分けて後者はパッケージ製品(COTS: Commercial Off-The-Shelf)使って標準化押し付けでいいんじゃね、という言い方で、コアに対してノンコアって言ってるんだけど、ここで言う「コア」という用語の元々の話は、コアビジネス(誰が言い出した・理論化した用語?)⇒コアコンピタンス(ハメル&プラハラード)⇒コアvsコンテキスト(ムーア)という経営学の文脈から来ているはずなので、現代においてここは正しくノンコアでなくコンテキストと言うべき、と。

・コアビジネス:現時点で(正確には過去の或る時点から現時点までの期間において)相対的に大きな利益を上げている事業領域
・コアコンピタンス:利益を上げる源泉となっているもの(事業遂行上の能力capabilityなど)
・コア:利益を上げる源泉となっているものはそもそも他社と差別化されているべきだが、そのような差別化要素となるもの

コアコンピタンス(ハメル&プラハラード)とコア(ムーア)の区別は微妙だが、まあこんなところなのだろう。ムーアのコア概念は動的である点が特徴で、何でそうなっているかというと、企業の競争力を持続するにはどうしたらいいかという問題意識が強いからだと思われる。@ITの用語辞典がよくまとまっていて役に立つ。
コアコンピタンス - @IT情報マネジメント用語事典

ただし、経営や組織にとってコンピタンスが支配的になりすぎた場合、イノベーションを阻害されるコアリジディティ(硬直性)の危険があるという指摘がある。

というところからムーアのコア議論に繋がる。

ついでに、定義からして、或る一定の時点・期間においてはコアコンピタンス=コアであり得る、というのは栗原潔ブログの次のエントリに詳しい。
コアとコア・コンピタンスについてさらに:栗原潔のテクノロジー時評Ver2:ITmedia オルタナティブ・ブログ

ノンコアと言うことの弊害は、
1. ノンという接頭辞が付くことにより、何やら否定的な印象を与える
2. 上記の経営学の流れに無知であるように見えて莫迦っぽい、つか議論の土俵がずれてしまう

1.について。知らない人に対して分かり易くコアに対する非コアですよ、と言ったつもりが、XXX業務(例えば経理)が非コアとは何事だ、みたいな話になってしまう。そんな無駄な議論をするなら、そもそもコア/コンテキストという話がありまして…、とやった方がいいのでは、とぼくは思うのだが。ま、いずれにせよコアとミッションクリティカルは違う、というのは説明しないとダメではある。

知らない人向けに「ノンコア」という用語を使っていて参考になる事例があった。
ITmedia エンタープライズ:「ノンコア業務」に投資し過ぎていませんか?
SAPはムーア好きみたいで、というか、コンテキストはとりあえずさくさくパッケージ(SAPの製品)入れようよ、という主張の理論的な後ろ盾にしているのだが、これはSAPジャパンがムーア招いた講演の紹介記事。ただ、最低限の良心が働いたのか、タイトルで知らない人向けに「ノンコア」とか書いてしまっているものの、本文中ではちゃんと「それ[他社への差別化要素となる“コア”]以外のすべてを「コンテキスト」と呼び」と、ノンコアなどという用語は使っていない。ムーアがわざわざノンコアでなくコンテキストと呼んでいる意味をノンコア派の人たちは一度よく考えてみるといい。

2.について。このエントリ書くのにちょっとぐぐってみたが、「コア ノンコア」でヒットするのは莫迦っぽいのばかりで、斯界の権威者関連のページには辿り着かない。まあそもそもがぼくの主観に基づく判断だが。
斯界の権威者の例としてはムーア『ライフサイクルイノベーション』翻訳者の栗原潔とか。

莫迦っぽい例としてコンサル気取りの痛い人たちとか。
チェンジの『交渉、こうしよう!』 [まぐまぐ!]
「◆◆◆仕事のコアとノンコアを考える◆◆◆」というパート。コア・ノンコアの定義もMECE(笑)になってないし。「(相対的に見て)付加価値の低い」っていうか、相対的な問題でなく絶対的に経営判断するべきものであるはずだが。と思って会社概要、メンバー紹介見るとイタタタタ、という。過去(10年位前のことと推測)のちょっとした栄光(「規定上最短となる2年半で上級職へ昇進」)をいまだに引きずっているのね、と。

ところで、ちょっと考えてみたら、そもそもCOTSだの手組みだののIT実装をどうするかという話はコアvsコンテキストとは関係無いような気がしなくもない。。。

…ともう少し続きを書いていたら保存に失敗して消えた。ココログつかニフティShine。

要は、コアビジネスだろうがコアコンピタンスだろうがコアだろうが、あるいはプロフィットセンターvsコストセンターだろうが、それが或る企業体における標準的な業務プロセスや機能かどうかそしてどこまで標準でどこから例えば事業部独自のものかという話、標準がCOTSで賄えるかどうかという話、標準外の対応はCOTSカスタマイズあるいはアドオンかスクラッチで作り込みかという話、等々これらは全てそれぞれ独立した問題で、コンテキスト=COTS(SaaS含む)あるいはコンテキスト=アウトソースとは決め付けられないだろう、と。最終的には、投資(費用)対効果and/or戦略的な経営判断になるのだろう。

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