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2010/03/17

【雪山記録】乙妻山 2010/03/14

山スキー達人YASUHIROさんのベスト10にも挙げられているクラシックルート、乙妻山北東斜面。乙妻沢ともいうのかな。沢とはいえ上部はちょうだだっ広い快適な斜面で、登山口から山一つ越えて登り返しが必然的に発生する結構行きづらい場所にあるのに人気があるのも頷ける。

『ハイグレード山スキー』pp.94ff.の戸隠エリア紹介、pp.102fの乙妻山北東ルート紹介を参照。

【まとめ】
■良かった点
・無事戻れた
・登頂出来た
・快晴、素晴らしい景色を味わえた
・氷沢川から南東鞍部までトレース無し単独ラッセルを標高差800m、累積標高差1400mのツアーをこなせた
・クライミングスキンの貼り返しをこなせた
■悪かった点
・滑りがいまいち、てかダメダメ
・例によって時間掛かった(山頂まで7時間、例によって晒された記録では最遅では)、体力不足
・GPSやデジカメの電池保護

【行動記録】
6:20 戸隠大橋~佐渡山南鞍部 8:10
8:10 佐渡山南鞍部~氷沢川左岸 8:40
9:00 氷沢川左岸~乙妻山南東鞍部からの北東尾根1906標高点 10:50
11:00 1906標高点~乙妻山山頂 13:30
13:50 乙妻山山頂~北東斜面氷沢川出会 14:30
14:45 氷沢川出会~佐渡山南鞍部 16:25くらい?
16:30くらい? 佐渡山南鞍部~戸隠大橋 16:55

Track_map20100314ototsuma_r

GPSトラックは電池が切れまくりでちゃんと取れていない。氷沢川から登りに入るときに新品に交換したのだが。
それほど気温低くないから大丈夫かと思って今回特に防寒対策しなかった。バックパックのショルダーストラップにGPSとデジカメとが入るポーチのようなものをカラビナで付けていたのだけど。ショルダーバッグを別に持って体の前に掛けてジッポーハンディーウォーマーを一緒に入れておくというのを以前やったこともあるが、それもいまいちだった。加えてバッグの中で何かにくるんでおけばいいのか。YASUHIROさんが100円ショップの女性用フリース靴下か何かを使っているという記事を書いていたことがあったが、他に子供用冬用グローブが使えそう。

【土曜の話】
日曜の前に空白の土曜の話。金曜滑り終わって天気予報(Yahoo。これがダメだった)見たら、土曜は長野新潟の辺り天気よさげだった。だったらリスクのある山スキーは土曜に持って来るかということで乙妻山登ろうかと思い移動。途中野沢温泉へ。流石に平日、空いていてよかった。

戸隠大橋駐車場には何も無い。車はよっぽどきれいに詰めても10台は入れないかな。ハイグレード山スキーでは1km離れた(実際は1.5kmくらいあるような)長野市営戸隠キャンプ場に車を停めるように書いてあったのでそっちも観察してみたが、駐車出来る感じではない。夜中も明かりが付いている建物があってトイレっぽかったが、雪が邪魔でアプローチ出来ない感じ。

土曜の朝、結局雨だったしその場で再度天気予報(Weathernews。やっぱりいつも通りこれにしておくべきだった)見たらやっぱり天気悪い予報。じゃあまあスキー場にしておくか、と。標高高ければ雪かもしれないと志賀高原へ移動。戸隠スキー場の方に向かったら、キャンプ場から2kmくらいのところに公衆トイレがあった。志賀高原への登りも景色良くて快適。このときは西の方は晴れていて朝焼け。そういえば久し振りに上林のところでタイヤ・チェーンチェックやっているのに出くわした。まだやっているのね。

7時に焼額山に着いたので仮眠。8時過ぎに目が覚めたら雨の音なのでもう一度寝ることに。途中意識レベルが上がったときも雨のようだったのでぐっすりと結局12時近くまで寝たのだった。でも起きたら雪。一日券を使うのは勿体無い時間になってしまったし、雨でぐさぐさの雪だろうし、撤退。ジムに行って運動してから早めの夕飯を取るだけの一日。

【当日の詳細】
21時半には大橋から3km南のトイレがあるところに到着。意外と寝付けず、23時近くにようやく就寝。目が覚めてよっしゃ行くかと思って時計を見たらまだ2時。流石にこの時間から準備して3時過ぎに出発というのはやり過ぎなので二度寝。5時に起きる予定だったがまた4時に目が覚めたので4時半起床。やっぱり準備がグダグダで6時近くになってしまったので早めでよかったか。大橋に移動、既に6台ほど車があった。何とか停めたが、やっぱりせいぜい7台程度で満杯のような。雪が全然無ければ10台いけるのだろうか。

スキー板にクライミングスキン装着して6:20出発。100mくらい前に一人見えていて最初は差が詰まったがその後さくさくペース上げて行って見えなくなってしまった。その前に居た人が写真撮影していてぼくの前に来たが、分岐で黒姫の方に向かっていた。半分くらいは黒姫行ったのかなあ。
▼分岐点。
P3140009
▼後ろを振り返る。
P3140010

佐渡山鞍部への登りでぼくにしては珍しく前の人に追い付く。追い越すとき見たらブーツがゲレンデブーツでMarkerのATビンディング(DukeかBaronかは分からず)だったので興味を持って話し掛けたら、ぼく同様色々試行錯誤中の様子。旧式の兼用靴も持っているが滑りだけでなく登りもいまいちだとか、アルパイントレッカーも持っているとか。とりあえずFactorはお勧め、と伝えておいた。その方も佐々木大輔(北海道の方)が勧めているから興味を持っているそうだが、以前佐々木大輔のガイドツアーに参加したことがあって、ゲレンデブーツでも山スキーツアーは問題無いと彼が言っていたから、ということでこのときもゲレンデブーツで登っていたそうな。が、やっぱり足首の可動域は重要と思う。ゲレンデブーツの脛バックル全部外しても、Factorとは桁違いに動かない。

鞍部に着いたら滑走準備をしていた夫婦のような二人組に会った。トレースのお礼(他に先行していた人も居たようで別のトレースもあった。後述の山頂で会った二人組かな)。この人達はかなり慣れた感じだった。川渡ってから、その人達はあっさりクライミングスキンを付けて登りに入っていたが、それが正解だった。上のトラック画像で○付けた南の方。帰りのトレースはみんなそこを通っているし、よく見たら赤布も付いていた。

佐渡山鞍部からは高妻山が凄い迫力。当然写真撮ったが、写真だと樹林が邪魔で凄さが全く出ていないので割愛。

氷沢川左岸で、ぼくはスキーでそのまま下れないかと先に進んで自滅。一度スキー外してツボ足で段差越えた後、再度トレースに合流するも少し登って行っているのでそれを避けて下ったら、危うく沢にダイブしそうになったところで諦めてクライミングスキンとスキークランポンを装着。トラック画像で□のところ。トレースは川沿いを下って行っていたが、回り道(いうても大した距離じゃないが…)も癪なので、直交して尾根を登ることに。地図見たら行けそうだったけど、よく考えたらこの尾根は記録見てもあまり登りに使われていないのだった。

最初は重い湿雪、けど1700m辺りから上は軽い粉雪で、滑走への期待が高まる(その後若干裏切られたが)。どっちの雪質のときも脛ラッセル。スキー板に雪が乗ると重い。あと湿雪のところではスキークランポンに雪がまとわりついたり。確かYASUHIROさんがスキーのトップシートやクランポンにショベル用着雪防止剤を掛けたとか書いていたような気がしたが。

1900mの辺りから松林になっている。風も出て来たので木陰で小休止、ジャケットを着たりゼリー飲料で栄養補給したり。見回すと北に妙高など、北東に黒姫がきれい。
P3140013
▲黒姫。▼妙高と、火打かな。
P3140015
10時くらいまでは曇っていたけど、この頃には晴れて来た。

その後のルートは嫌らしい。尾根上は木が邪魔したり風のせいで雪面がぼこぼこだったりで進み難い。仕方なく北側の急斜面をトラバース気味に進む。辛いが、きれいな北東斜面が眼下に見えるので頑張る。
P3140016
画面真ん中ちょい上までトレースが付いて、登っている人も見えた。

その先はところにより膝ラッセル。なかなか進まない感じで精神的にも疲れる。
P3140017
雪もいいし、この辺りから北の急斜面に滑り降りてもよかったかも。適度に樹があって、快適なツリーランが楽しめそうだった。

乙妻山と2297mピークとの鞍部に着いたところで、もうここから滑ろうかと思ったけど、山頂に人が居るのが見えたので、まだ時間的に何とかなるかと思い直して上へ。

13:30、なんとか山頂到着。7時間以上も掛かった。

上でルートについて触れた、まちゅらおの人は、初心者連れで5時間半(鞍部の辺りまでだけど)。何回か行かれているみたいだが、その前の山行では2時間早かったということは3時間半か。すげーなー。越後駒ヶ岳の記録も去年ぼくも行ったとき参照したが、これも速かった。

それと、故新井裕己さんの記録もある(亡くなってから一度ブログの公開停止して再開したのだけど、その際URLが変わっていて、検索のヒット結果そのままだと見れないのはどうにかして欲しい。Googleが再インデックスしてくれればいいんだが)。北東尾根と書いてあるから多分今回のぼくと同じコースで4.5時間だそうな。んー、これもやっぱり早い。山頂までではないみたいだけど、そもそも佐渡山南鞍部まで、ぼくは1時間半強掛かっているところ1時間だしなー。「気持ちよさそうだったり、美しかったりすればピークまで行くんですけどねえ。」て山頂手前から山頂を望んだ写真にコメントがあるけど、滑りや山頂の形はともかく、山頂からの景色は最高に気持ちよくて美しい。

YouTube - 乙妻山 山頂360度パノラマ 2010/03/14

山頂にはファットスキーでヘルメットかぶった単独テレマーカー(格好が決まっていてかっこよかった)と、二人組が居た。二人組の方が下から見えていた。テレマーカーさんは山頂のちょっと下から直下の斜面を覗いてちょうどドロップしようとしているところだった。ここから滑るんですかと訊いたら、クラックがあるので止めておく、とのこと。ぼくもその後山頂のちょっと下に入ってみたが、雪付き悪くてカリカリだし、やっぱり鞍部近くまで行った方がいいだろう。滑り目的なら山頂まで行かず鞍部から滑ってもいいだろうけど、上記の通り展望が望めそうな状況なら山頂まで行くことをお勧め。

ぼくが登ったときに山頂から滑ったトラックは1本か2本だったので、この日登頂したのはぼく含めて5-6人みたい。尾根から見ていたところ、北東斜面の途中から滑っている人も居たように思える。それも賢明かも。上部は急過ぎるし。

滑走も動画で撮ったけどまともに滑れているところが皆無なので割愛。滑走動画は新井裕己さんの(YouTube - 戸隠・乙妻山北東斜面)でもご覧になるとよろしいかと。

1900m、高くても2000m辺りから下の少し傾斜が緩んで来てから撮っているように思えるが、どうだろう。そういえば上でゲレンデブーツで山スキーの話をしたが、新井裕己さんもゲレブー派だったようだが、この長いルートもゲレブーで登ったのだろうか。

滑降ライン、上のトラック画像で線を引いた左側(西側)が鞍部からのメインだけど、少し東にトラバースした右の方も同じように良い、と登りながら下を見て思ったので、そちらへトラバース。当然こちらはノートラック。

滑りは、安達太良とか、その前の平標山のときもそうなんだけど、重くて深い(滑っていて脛まで潜る)雪に飛ばされまくり。最初最上部からトラバースする途中、カリカリから深い雪に入ったところで早速こけてしまった。急斜面だったのでマジ危ない。2日前のかぐらもBCもこれに近い感じの雪質だけど、ここまで重くて深くはなかった。この日は上の方標高差300mくらいそういうのだったので、そういうのが好きな人?にはたまらない状況だったのだろうが、ぼくは相変わらず滑り方が分からない。

もう少し分析すると、切り返しに向けて外足の荷重を徐々に抜くと、そのままスムーズに切り返し出来ずに、速攻で反対側に飛ばされてしまう。荷重を抜くとき前に体を移すわけだが、そのときトップが沈んで飛ばされ易くなる感じ。外から外、テール中心の滑りが一つの解、要はテールメインでジャンプターン小回りを繰り返すのがよさげだけど、ちょっとやったら慣れていないこともあり一瞬で体力が終わってまたこけた、つかそれ以前に登りで体力は終わっているのだが。

そんなこんなで試行錯誤しながら何とか滑り下りたら、川のところで山頂の二人組がクライミングスキン貼っていてちょっと会話。コースが分かり難いとか言っていた。ぼくは結構予習したので大丈夫だったが(登る尾根は間違えているような気がしなくもない…)。で彼らは、最初高妻山への尾根に取り付いてしまったとか。そういえば佐渡山鞍部から滑ったときにそんな様子も見たような。けどそれも『ハイグレード山スキー』で紹介されているし、まちゅらおの方が登ったルートでもあるので、行けたはずだが。さらにその後も右岸を下ってしまい渡渉に苦労したそうな。それでも、登頂はぼくより早いのだから流石。

ともあれ乙妻沢出合まで行くのには、氷沢川右岸は一切使わずに、高妻沢出合で早々に左岸に渡り、上記の、トラック画像の南の○でクライミングスキンを装着してしまうのが正解、一番リスクが低いと思われる。スキーのまま左岸を乙妻沢まで下るのはまず無理なので、諦めた方がいい。あるいは右岸を、河縁まで下りずに斜面を下るという手もありYASUHIROさんは上記乙妻山の記録や隣の高妻山の記録でそうしているが、下流だと川渡るのが結構大変なような気がする。

その後佐渡山鞍部への登り返しは生きる屍のように淡々とトレースを追った。疲れで足が重いし、左足の小指の辺りが痛くなってしまい、精神的にも辛い。金曜のときと違って小指の動くスペースはあったので、この日痛くなったというより、金曜痛くなったところにちょっとでも触れると痛い感じ。登らないと帰れないので仕方なく黙々と登る。

何とか佐渡山鞍部に着いた後の下りも雪がぐさぐさで一苦労。板が回せなくてターンどころか制動もどうにかこうにかという感じなのに細かいツリーランを強いられるという地獄。

北東斜面上部もそうだけど、山スキーやってこういう状況も難なく滑れる人たちは、みんなSAJで言うとテクニカル・クラウンプライズレベルなのだろうか。ぼくは1級の技術レベルは何となく見えている気がしているのだが(まあ錯覚かもしれんが)、スキー場でぼくが練習していることの延長線上でこういうところも軽くこなせるようになる気が全くしない。まあこういう状況に特化したスキルというのもあるのかもしれないけど。ツイッターでごく一部でちょっと話題になった山スキー達人・名人の滑りのような。ザラメはともかく吹き溜まった重い深雪はスキー場にはまず無くて練習出来ないので、バックカントリーで場数を積むしかないのかな。

それにしてもスキー滑走でここまでままならない感を味わったのは久しぶり。最近はコブもそこそここなせて安全に行こうとすれば転んだりはしなく(コブを飛ばして逃げて止まれるように)なったのだが。

16:55、車に到着。日が長くなったのでこの日はまだ明るかったけど、ぎりぎりだな。林道のだらだら緩斜面も太股がかなり辛かった。基本ずっと下りなので越後駒の帰りみたいな嫌らしさは無いのだけど、ざくざくの雪と微妙なギャップで足が緊張しっ放し、止まると漕がなければならない羽目に陥るのでひたすら直滑降を続けるしかない。

今回はガスストーブ(+当然ガス)と食材(定番チキンラーメン、ついでに安達太良のときも使った乾燥玄米雑炊の残り)も持って行ってあって、時間があればゆっくり食事でもしようと思っていたのだけど、無理だった。けどまあ38+7のバックパックだと、日帰りフル装備が充分に入れられること、あとぼくがそれ背負って一日行動出来ることは実証出来た。

荷物はやたら多かったかも。最上部で必要になるかもと思って持って行ったクランポンとアイスアックス、久し振りにハイドレーションでアクエリアス2l(1.5l消費)、お茶作ったとき余りを入れたりしようかと空のテルモス、中間着、貼り返しがあるので予備のクライミングスキン(自作スプリット加工の)。あと当然ツェルト、細引、ショベル(アイスアックスの柄を利用するやつ、つかEOJレッドバット)、プローブ、行動食(ゼリー飲料3パック、似非カロリーメイト1パック、アルフォート)。だから遅いというのもあるな。light&fastの対極を行っている。

金曜の夜にボンドで接着してみたFactorのソール、車に戻って確認したらまた割れていた。発泡スチロール的なものだから、説明書の接着出来ませんリストにばっちり載っているわけで。んー、とりあえずBlack Diamondにこれって不良品じゃね、と問い合わせてみるか。

その後はツーリングマップルに乗っていた戸隠神告げ温泉へ。安兵衛そばセットで1500円。温泉は、単品で600円というのは高い。食事と温泉ワンストップで、という目的で訪れたので、セットが設定されているのはありがたかったが。そばは、そば好きでないのでよく分からない。リンゴの天ぷらが面白かった。おいしい。つかリンゴはどう料理してもおいしいな。温泉は加温循環の無理矢理ボーリングした系なので、ぼくの趣味には合わない。一応つるすべ感は出る感じだったけど。

帰路は信濃町から高速。上里から25キロ50分とかの表示だったので藤岡JCTから高崎、伊勢崎ICで下りて、R17へ。そこから特に滞りなく2時間で着いたので、高速乗ったままと恐らく所要時間も変わらないだろうし、精神衛生的にも下道で正解だった。4時に起きたわけで流石に23時くらいになると運転は辛かった。

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