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2015/05/09

【雪山記録】飯豊山 2015/05/03

連休二日目は飯豊本山日帰りのロングルートに挑戦、出発が遅れたりで少し焦って途中敗退が頭をよぎったけど、結果的には無事にこなせた。


滑降時のログ、本社ノ沢上部はずれているような。スキーヤーズレフトに逸れているけど、沢の真ん中を落として行ったはず。

ルートは大日杉小屋から入って地蔵岳に登り、大又沢に降りて本社ノ沢から東尾根を登り、本社ノ沢を本山小屋から滑って地蔵岳に登り返す、というもの。比較的最近開拓されたコースらしい様子が、参考にしたネットの初期の記録から読み取れる。
飯豊連峰 飯豊山 本社ノ沢左俣 山スキー 2010.05←このコースが最近トレースされるようになったとかいう記述がある。右俣の方が一般的のようでぼくも今回そちらを滑ったが、既に左俣を滑られている
大日杉~地蔵岳~大又沢~飯豊山~おむろノ沢~地蔵岳←こちらは平成20年ということだから、2008年か

他の記録を見ても5時台には出発している。標高差2000m超と、距離は意外と大したことないけど、登りが多いので早出は必須。さらに4/19時点だけど大日杉小屋まで車で入れず、「山形県のHPでは、開通が5月9日の予定となっている」という情報もリンク先に。


というわけで自転車も持って来て、4時に起きて5時過ぎにはどこか分からないけど通行止め地点から自転車乗って、とか思っていたのだけど、前夜の移動が結構長くて、寝るのが遅れたので朝も起きられず。結局6時過ぎに登山口付近に車で移動。幸い、除雪は済んでいたようで大日杉小屋まで問題無く入れた。手前4.5kmの岳谷親水公園キャンプ場のところを右に入る分岐にバリケードが置いてあったけど、脇を通れた。ちなみに葡萄沢沿いを行く道は分岐のところから積雪で通れず。

大日杉小屋の駐車場はほぼ満車。小屋直前の広場に7-8台、少し下の山側に6-7台とか。下部の残雪は豊富で小屋の周りは雪に覆われている。
P1050179

6:43、スキーを担いで出発、自分にとってストレッチングなロングルートだし一番信用出来る道具、ATスキーでRaven。

が、登山道がどちらか分からず5分ほど右往左往。駐車エリアと小屋の間を流れている沢が地形図の水線かと思って、その沢の左岸を行こうとしてしまった。
P1050180
この写真の右手。幾つかテープがあったのだけど、すぐに見えなくなり、登山道ぽくもないしということで引き返し、沢の右岸へ。ステップがあるし雪は柔らかいのでブーツクランポンは不要でさくさく登って行けた。

地形図の登山道は尾根伝いだけど、テープは斜面を斜上して行くのでそれに従う。もう少しで稜線というところでまたミス、テープを見失ってしまった。戻ればいいのだけど、すぐに登山道に合流するだろうということで目の前に見える藪を突破しようと試みる。最初に取ろうとしたルートは垂直の手掛かり足掛かりの無い岩場で行き詰まり、スキーを担いだ状態で灌木ホールドだけで突破は困難ということで一旦降りた。その際に少し転んで右耳の辺りを擦り剥いてしまった。その程度で済んでよかったというところ。下まで降りればいいのだろうけど、その少し左は灌木だけなのでそこを攻めて、何とか登山道に合流出来た。7:37。ルートから外れたのが7:10で、15分は無駄にしたかな。

こんな感じで直下は体感ほぼ垂直のところを這い登った。
P1050184

登山道には全く雪は無い。
P1050185

出発が遅れたのに20分ほどは無駄にして、敗退かも、とか考えながら進む。とりあえず行動のリミットを14時に設定、山頂に届かなくてもその時点で下山開始、という心積り。

あと、登山道に乗ったところでポールのバスケットが無くなっていることに気付くが、これは無くても大丈夫だろう、ということで。実際に特に問題無かった。パウダーバスケットはこの時期はトラバース時などむしろ邪魔になることが多いし。とはいえバスケットが必要な状況になるかもしれないので、タイラップや針金で留めるための小枝などを適当に拾ってはおいたりした。

しばらくは狭い尾根上の狭い登山道を行く。スキーが灌木に引っ掛かったりでうざい。8:00くらい、1000m標高点辺りから尾根が広くなり雪も出て来る。
P1050187
スキーも使えそうだけど、先がどうなっているか分からないので担ぎのまま。案の定、また尾根が狭くなって雪が途切れる。
P1050189

8:42、標高1200m辺りから雪が繋がっていそうなのでスキーを履く。
P1050190
二人組の先行者も見えた。意外とこの日出発した人たちは遅出で、ぼくより遅く出発している人たちも多かったみたい。あと、その辺から前日以前のものと思われるスキーのトレースも登り下り各2ほど確認出来た。

9:15くらいに1409m標高点、ニセ地蔵かな、を過ぎると飯豊本山が見えてくる。流石に上部はまだ白い雪の世界。
P1050192

9:41、地蔵岳を通過、特にピークには寄らずにドロップポイントを探す。クライミングスキンのままうろうろして、スキーのトレースもあるしこの辺かな、というところでクライミングスキン剥がして滑降準備、9:45-56。一応ヘルメットカメラも装着して様子を撮ってみた。

縦溝に苦しめられつつ我慢の滑りで10:01に大又沢へ合流、残雪は豊富で一安心。沢が割れているところがあるが、スキーなら容易に高巻ける。ボードだと板を担いでブーツクランポンが必須かな。

10:06、本社ノ沢の出合に到着、再度クライミングスキンを貼り返して登る準備、10:15、登り始める。
P1050197
大きな開放的な沢で気持ち良い。デブリも殆ど出ていない。

登り始めてすぐに斜面から水が出ているところを発見、地蔵岳までの登りで既に1Lくらい水を飲んでいたので補給する。
P1050199
しかしここはかなり危険だった。スラブを水が伝っているが、斜面と雪の間に滑落でもしたら登って来れない。多分軽く10mは垂直に落ちている。ロープ確保でもしたい感じだった。

10:46、本社ノ沢右俣と左俣の合流点を一段上に見る標高1280m辺りから右手の広い沢を登って行く。
P1050202

P1050203

沢にはスキークランポンを付けた明瞭なトレースが一本。ぼくもスキークランポンを付けていたけど、全くなぞれず。縦溝の上を直登して行ってあったのだけど、ぼくはスリップして無理なので緩くジグを切って登った。

11:46-53、広い尾根に登り切ったところで一旦休憩。地蔵岳が既に下に見える。
P1050205
地蔵沢はきれいに雪が繋がっていて、合理的なルートだなあ、と。最初に大又沢に滑り込んで、ルートを繋げられることを確認した開拓者に感謝。

そこから先は尾根のクライマーズレフトを進む。先行トレースが明瞭で非常に助かる。それが無かったらルートファインディングや横滑りしないように気を使ったりとかでもう少し時間が掛かっただろうな。

1855m標高点を過ぎると、滑る予定の斜面や山頂が間近に見えるように。
P1050211
冒頭のGPSログのずれ、この写真だと真ん中のブッシュが出ている支尾根の手前を滑ったことになっているけど、向こう側を滑ったはず、ということ。

12:55、本山小屋に到着。

地蔵岳を観察すると、山頂南西の地蔵沢だけでなく、上部で灌木がうざそうだけど真西の斜面も使えそう。
P1050214
実際にそちらを辿った記録も見掛けるし。

リミットの1時間前に何とか辿り着いた。とはいえ行ってみたかった本山山頂を踏む時間的余裕は無さそうで、また今度ということにして、小屋の西側の広場から眺めながら栄養補給など。
P1050217

去年石転び沢滑ったときも思ったが、アプローチが大変なので小屋泊まりで辺りの斜面を滑るというのもやりたいなあ、良い斜面も沢山あるし。
P1050219

10分ほど休んで、本山小屋に戻って滑降準備。滑り出そうというところで縦走している登山者の方が通り掛かって少しお喋りなど。13:23、滑降開始。

滑り出そうというところで左手の登って来た尾根上に人が見えた。どうもその辺の途中からドロップしたっぽい。

本社ノ沢上部は溝も無く、若干クラックが入っているのに少し気を使う程度で、石転び沢なんかより斜度も緩いので、快適な滑降。ただ振り返ってもトラックが見えない斜面の形状なのがいまいち。その辺は富士山のような上部の方が急な斜面の方が良いわけだが。

下部も結局殆どデブリも無く、さくさく降りられた。11:35、10分ほどで登りの前に水を取ったところに到着、再度水分補給。帰り道も担ぎが辛そうなわけで。上のPOV動画はそこでちょうど電池切れになった。しかしContour+2は電池の持ちが異様に悪いな。

13:41-54、本社ノ沢出合で登る準備をしていたら、多分さきほど尾根上に見えたスキーヤーが降りて来た。10分以上たらたら準備をしているぼくを横目に、5分も掛からずさくさくクライミングスキンを貼り返して登って行った。行動が早い。その後トレース見たら、昨日のだと思った先行トレースと同じものっぽい。二本目だったのかな。あるいは、今日はよかったですね、とか話していたから2日連続か。ともあれ何度か来ているっぽい様子。興味深かったので訊いてみたかったが、全く追い付けず。

地蔵沢の登り返しは意外と楽で、登り易い。狭くて自由度が無いかと思ったけど、ジグ切る余裕はあるしそれほど斜度も無い。が、ブーツのタンを外すのを忘れていて途中で外したり、スリップした拍子にクソGeckoが剥がれてスキーバンド巻く対処したりなどで時間を取られた。Geckoは春雪の濡れに強いかと思っていたけど、濡れるとやはり粘着力が低下する。3回めの貼り返しには耐えられなかった。

登り返し中、振り返って滑った斜面を眺めてご満悦。
P1050233

15:06、地蔵岳の稜線に到着。今回も山頂は踏まず、適当なところ、というか先行者と同じところで滑走準備。15:22、滑り出す。特に滑りを楽しむ感じではなく、登りトレースを追って下山にスキーを使う感じ。15:34、登りと同じ辺り、1150mで板を脱いで、15:40板を担いで歩いて降りて行く。

16:26、標高770mで、登りではトレース出来なかった登山道末端に。ザンゲ坂の標識や、左手に鎖がある。尾根上は昔は登山道だったっぽい感じだが、今は藪に覆われていて進めない。鎖は殆ど雪渓に覆われているので、灌木に掴まって雪渓に乗って、あとはテープを追って降りて行く。
P1050252

P1050253
雪の下で水の流れる音がして、このように全面覆われてどこでも歩けるのはもうすぐ終わりかな。

16:47、何とか暗くなる前に無事に下山。

本社ノ沢からの滑りのときは殆ど付かなかった、例の黒い油脂状の汚れ、より短い地蔵岳からの滑りではべっとり付いていて、落とすの忘れてバックパックにスキーを付けたのでかなり汚れてしまった。あと登山道上で何度か木に引っ掛かったため、いつの間にかスキーバンドを紛失していた。ポールのバスケットに続いて、奉納第二弾。

帰り道、ダム湖の辺りに入浴施設があるけど雰囲気的に微妙そうだったので、翌日のための移動の途中で上山温泉の共同浴場に行って入浴し、東北旅行を楽しんだのだった。

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コメント

行って来られましたね!

私の数年来の課題です。
拝読してる限りでは、沢割れ等もまだ大丈夫なような気もするのですが、いかんせんまだ左膝に爆弾を抱えてる状態なもので、躊躇してるような状況です。

投稿: EVA父さん | 2015/05/10 13:19

EVA父さん、
コメントありがとうございます。いつもお世話になっております。柄沢山とか守門黒姫行くときには記録を複数読み込ませてもらいました。
このコースも狙われているのですね。飯豊は石転び沢専門かと思ってましたw ぼくはあそこより気に入りました。でも膝が不安な状態だと、登り返し、担ぎでの登山道下り、など厳しいでしょうね。
記録拝見していると来年でも体力的には大丈夫そうですし、万全の態勢で臨まれるのをお勧めします。

投稿: kj | 2015/05/11 21:22

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